「子どもが食べたくなる野菜」を栽培する阿武町の梅さん農園
「農薬を使わないから見た目や味が悪いと言われたくない。」そのため出荷する作物によっては一籠ほど市場に出せないこともある。味についても「例えばピーマンが苦手な理由に苦いという味に原因がある。それなら子どもが食べやすい美味しいピーマンを作る。」と単純に珍しいばかりではなく味の美味しさにも独特の基準を持って栽培されている。実際にピーマンを贅沢にも畑でもぎ取ってその場で食べさせて頂いた。まずピーマンを生で食べることがあまりないため若干の抵抗がありながら食べたところ食べやすい味にビックリさせられた。苦味がほとんどなくそれよりも甘みが感じられこれなら子どもも食べやすいと思わず納得してしまうほどある。それくらいにこだわりと自信を持っておこなっているのが梅さん農園の梅地さん。
続けて、「そのために特別なことをやっているのですか?」と質問すると「秘密はなにもない。今の時代は情報はネットにある。使っているものも特別なものはない。敢えて言うなら農作業中もポッドキャストから情報を得ているように常に情報を得られるようにアンテナを張っている。」そうあっけらかんと言われます。しかし、ここの地区の名前に「土」であって海が見渡せる場所にあるからミネラルもきっと含まれていて、そんな自然にあるものが作用してこの土地の力となって土壌を豊かにしていると思われると続けざまに言われます。
作られている野菜は珍しい品種が多いです。例えば写真のナスは、名前が「炒めて台湾」。名前の通りで炒めものに最適なナスだそうです。ネーミングから調理方法がわかりやすいのと耳に残ることから興味をそそられてきます。この他にも見させて頂いた農園では数十種類の野菜があり、年間にどれくらいの品種を栽培しているのかは本人もノートを見返してみないとわからなくなるそうです。それくらいにたくさんの野菜の品種を栽培されしています。もちろん、全て思い通りに野菜を栽培できる訳ではないために時には満足いかない野菜もできます。その度に作り直したり新しい野菜を栽培して日々の積み重ねによりより美味しい梅さん農園の野菜が食卓に届いています。
そんな梅地さんは、父は漁師で自身も今でも続けているサッカーのコーチを県外でされているように農家とは無縁であったそうです。。農家になるキッカケは前職に区切りをつけるタイミングから実家に帰ることになった時に父が作ったお米を知り合いに配達したときにビックリするような評判となり面白いように求められることを体験したのがきっかけです。それの時に「じゃ、自分でやってみよう!」と思ったのがはじまりだそうだ。また、サッカーのコーチと野菜の栽培のは類似点があるとも言われる。それはサッカーを教えている子どもたちの表情やコンディションに気象条件など当然ながら毎日変わる。それに合わせた練習メニューを考えておこなわないと良い結果はうまれない。それは野菜を栽培するのも同じことです。野菜も毎日状態が違っていて気象条件も当然ながら変わります。そのときに必要な作業を考えておこなわないとこちらもより良い結果が出せません。全く違う職種だけど実は繋がり生かされることも多いと話されます。
今後について尋ねると生活の基盤はできたので次は「一緒になにかしたい」という方と一緒にチャレンジしてみたい。それがその人のためになれば自分にとってもうれしいと言われる。
梅さん農園は何度訪れても眺めの良さにも目を奪われます。その環境に作り手の努力が合わさり食べやすく美味しい野菜ができるのも納得できるように感じさせてくれます。だからこそ、この場所でどんな野菜が次に栽培され食卓に並ぶのか非常に楽しみになってきます。
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